歯科医院Webサイトは単純な歯科医院における集患を第一義にお考えの先生が大変ではないでしょうか。今回は、最近の事件を参考に歯科医院Webサイトを使ったセルフプロモーションを考えてみたいと思います。
悪事千里を走る
インターネットの普及により「ニュースはネット」が当たり前の時代になりました。面倒な事に、ニュースで話題になった人は「徹底的に個人情報を暴露される」という以前はありえなかった問題が蔓延しています。
世間から見た、「歯科医師」のイメージは「成功者」「お金持ち」という歯科医院経営の苦難など袖にもしない一般市民は嫉妬交じりに厳しい視線を送っているものです。大多数の歯科医師は尊敬に値する存在ですがひとたび事件を起こすと、ここぞとばかりに非難、追跡を繰り返し、世に言う「炎上」となるわけです。
ニュースサイトで「歯科医師 ○○」と出ただけで勤務をしている歯科医院を特定され、医院サイトのスタッフページはもちろん、ブログや個人twitterなどがあっという間に掲示板やtwitterなどで拡散してしまいます。
情報の広がりも早いですが、飽きられるのも早いので再起不能とまではいきませんが開業をしている院長の場合は非常に大きなダメージになることは間違いありません。
犯罪を犯してしまうような例は、クレセルクライアント様には関係のない事でありますが何かあるたびに医院サイトのスタッフページは必ず参照されることを留意してください。
良さを伝えてファンを増やすセルフプロモーション
先ほどの例とは逆の発想ですが、スタッフページにある歯科医師をどのようにプロモーションしていくかによって医院の集患だけでなく歯科医師そのものもブランド化する事が出来ます。
スタッフとの有効な関係性をアピール
院内の雰囲気は治療の成否を決める重要な要素であることを前提に厳しい患者の視線にさらされています。
たとえば、通院中にスタッフ同士の不穏な空気を察知すればあっという間に口コミで「医院の評価」として世に出てしまいます。
したがって、人材のマネージメントに優れ、スタッフ内の情報共有が円滑であることをアピールすことが大切です。当然、求人にも良い影響があります。
具体的には、歯科医師と一緒に研修会に出席しているところや治療方法をレクチャーする姿などを出しながら、スタッフの誕生日にプレゼントを渡してるところ、もしくは衛生士が担当している患者と歯科医師が三人で談笑しているシーンの写真などを掲載すると効果的です。
歯科医師としての社会貢献をアピール
ボランティアや地域の口腔内環境改善の為に行っている社会貢献、歯科医療とは関係のない社会貢献も含めて大きくアピールすべきです。
「ボランティアをアピールするなんて」とお思いの先生も多いと思いますが、患者や求職をしている人間にとっては人柄を知りうる大切な要素です。このボランティアや社会貢献という側面の重要性はまず「報酬の為に行っているわけではない」という人間性に起因したアクションだからに他なりません。
事件に巻き込まれて、炎上したとしてもこの社会貢献要素が大きい人間であればあるほどバッシングされる比率が下がる傾向にあります。
家族を大切にする家庭的な一面をアピール
家庭定期な一面は、患者を安心させ身近に感じさせるもっとも大きな要素です。治療技術だけのアピールをしている先生も多いですがこの家庭的な要素とセットでないと専門知識の無い患者は「良さを判断できずに、他の選択肢を選んでしまう」事が多いように思います。
小児の患者とチェアサイド以外で笑顔で撮影した写真を掲載したり、患者家族と一緒に記念撮影などをしている写真が、ヤングファミリー層などの財布の紐を握っている権力者」にとってどれだけ強力なコンテンツか今更詳しく説明するまでもありません。
すでにご家庭をお持ちの方は、ぜひ家族単位で円満で幸せな家庭をアピールしてみてはいかがでしょうか。
治療技術の向上を常に目指す、歯科医師の姿をアピール
広義においてはもっとも社会貢献になるアピール要素ですが、未だにスタッフページには歯科医師の学歴や職務経歴のみでそれ以外何も掲載されていないサイトがほとんどです。
勉強会、学会への参加やその内容を「患者に分かるように掲載」しているようなサイトはまず皆無でしょう。
わかりにくいものをわかりやすく解説するだけで、評価が高くなることは想像に難くありません。
大切な事は良さの「見える化」
評価する側の患者は知識の無い一般の人間ですので、専門知識を一般知識に変換する「翻訳機」としてWebサイトを活用しない限りどのようなコンテンツを掲載してもまったく意味がありません。しかし、患者にとって「好まれる人間」はあらゆる面で医院経営、歯科医師としてのキャリアに大きな恵みをもたらせてくれるに違いありません。
インターネット上の炎上も、嫉妬に起因した正義感が出発点です。好まれる人間でありさえすればリスクは最小に、メリットは最大にと期待する事が出来ます。